映画『THE FIRST SLAM DUNK』を見に行った。
絵が良かった。筆で描いたような線、全体的に色が薄めの絵のような世界が良かった。ディズニーのような3Dソフト、ジブリのような極彩色の塗り絵とも違う、TVアニメ版とも違う井上雄彦さんの絵が生きる作画だったと思う。
特にオープニングの翔北メンバーが一人一人描き足されて増えていくところはかっこよかった。
この薄めの作画は、デジタル一眼カメラのV-log、S-log撮影からのカラーグレーディングといった流れを意識したのでしょうか?また、アクションカメラで撮ったかのような構図やアングル移動も最近の動画技法が影響受けてる。
かつてのTVアニメ版より原作に近いながら、試合の動きは現実にはありえないアングルからの躍動感に溢れていた。
30年の時を経て、漫画やアニメを作り直した意味がある。映画館で見て正解です。
ただし、最近の小部屋が集まった映画館ではスクリーンが小さいのが寂しい。大スクリーンの部屋か前方席で見れば良かった。
内容は、、、、
山王戦の合間に各登場人物のエピソード、とりわけ宮城リョータのエピソードが何個にも分けて埋め込まれている構成なのだが、途中何度も試合を中断されるとうんざりする。試合の前半にエピソードは全部入れて、佳境に入る後半は一気に試合見せた方が良かったと思うがどうでしょう。
また、メンバー各自のトラウマが試合通して解消されていくって流れだと思うが
17歳って、もっと溌剌というか無軌道というか、桜木に至ってははちゃめちゃなはずなんだけど
皆、内向的なキャラに仕上がっていたと思う。少なくとも初めて見る人はそう感じたんじゃないだろうか?
あと気になったのが、セリフ。
全編激しい試合なので、随所にゼーゼー息切れがあるのはいい。となると試合中の会話も、途切れたり、くぐもったりするはずなんだけど、平常すぎる。回想シーンと同じ調子だから、違和感がある。特に桜木花道の声質がおとなしくなったので妙に落ち着きすぎて、試合に出てないかのように感じた。
と、いろいろいってもキリがないので感想はこれぐらい。
あと、エンドロールがすごく長かった。
数えてなかったけど、300人、400人くらい居たんじゃないだろうか?作画だけでも20人くらい。
また一見してもわからない横文字の役職が山ほど出てきた。
アニメ制作は昔から労働環境が良く無いといわれる。これだけ分業どころか細分化していると報酬が行き渡っても十分ということは無いだろう。ただ、コロナ禍に制作したとあって何かしらの収入が多くに行き渡ったのなら幸いだ。
続編はないと思うけど、陵南戦、海南戦をこのテイストでリメイクされたら、、、もちろん絶対行く!
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